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霧の朝の切実
こないだの朝、お金をおろそうと寄った駅ビルのATMで見たもの。
がらんとした早朝のATMコーナー、仕立ての良いコートを羽織った中年紳士がひとり、機械の前に立ったまま電話で話していた。…と思ったら違って、よく見るとその人はATMに話しかけていたのだった。

2台隣に立ったアタシの存在を全く気にかける様子もなく、穏やかな口調ながらはっきりとした声で、金がありますように、そこに入っていますように、頼むよ、お願いですよ、私の罪はもう許されてるはずです、ATMよ、どうかどうかお願いだから、と繰り返していた。

機械の裏のカミサマに祈るほどの事情とは?「私の罪」とはどんな罪?と心はうずうずしたけど、用が済めば出て行かないわけにもいかず、彼の祈りが通じたかどうか見届けることはできなかった。


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外へ出たら霧だった。





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( 2012.01.29 ) ( on this side ) ( COMMENT:6 ) ( TRACKBACK:0 )
ふしぎな同居人
トゲトゲの舌と
繊細なひげ
出し入れできる爪を持っていて
そのうえ しっぽまではやしている
今さらだけど
キミは、猫。








( 2012.01.27 ) ( bubble ) ( COMMENT:4 ) ( TRACKBACK:0 )
余白
駅のベンチに並んで座った 夫婦らしきふたりの会話
無駄のない言葉と たっぷりの余白
アタシはその横に立って
ふたつの声のあいだに生まれ漂うものを聴く
線路を挟んだ向こうのベンチでは
男がひとりうなだれている


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( 2012.01.23 ) ( bubble ) ( COMMENT:8 ) ( TRACKBACK:0 )
雪の日には包丁を研ごう
料理はたいしてうまくないけど、包丁はたくさんある。刃物が好きです。
研ぎおわった包丁の刃に親指で触れてみる時の、あの指紋にひっかかるような鋭いエッジ感がたまらない。(砥石じゃなく電動研ぎ器ですが)

冷たく光る銀のハガネ、握った時の程よい重さ、うっとりしてしまう。
特に和包丁の美しさといったらない。幸か不幸かアタシは左利き、市販の和包丁は使えないので持っていないけど、もし右利きだったらたぶんコレクションでもして、ホンモノの刃物フェチになっていたかもしれない。(まあどっちにしても砥石を使えないんじゃ話になりませんけど)

去年だったか一昨年だったか、メトロポリタン美術館で日本の名刀展(包丁じゃなくてサムライの刀ね)があって、もちろんアタシは喉を鳴らして見に行った。どの刀も国宝級のものらしくて、研ぎだされた暗青色の波紋様にため息がでた。やっぱり日本人はすんごいもの作るわ、と帰りのバスの中まだ興奮してました。


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雪の今日、包丁ぜんぶ研いでひとりニヤニヤ、きしょく悪い女です。





( 2012.01.21 ) ( today ) ( COMMENT:6 ) ( TRACKBACK:0 )
Moongazer
早朝、南の空に細い月が出ていた。

月を見つけると必ず、ちょっとびっくりするのはなんでだろう。
ひとりでも誰かといっしょでも、
何かいいことあった夕方もさびしい夜中も、満月の日もそうでない日も、
昔から眺め続けている同じ月なのに、最初の一瞥の瞬間はいつもぎくっとする。
そんなことないですか?


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そのちっちゃい「びっくり」は、私たちが体の中に持っているしょっぱい水のせいだと半ば確信してますがどうでしょう? 塩水じゃなくて精密機械のつまったカメラはそこのところが写せないので、月を撮った写真がつまらないのはそのせいだきっと(うまい言い訳だなあ)。






( 2012.01.19 ) ( things I love ) ( COMMENT:8 ) ( TRACKBACK:0 )
Brooklynの空、ニッポンの空
このあいだ、会社の人が日本に帰るので送別会があった。
その帰りのタクシーの中、なんだかさびしい気持ちで外を眺めたのは年のせいか。

その人は次の日地球を半周して、今日にはもう、ずっとここにいましたよという何気ない顔をして
東京の空の下の暮らしを始めているのだろう。

それでもきっとその人は、ぎっしりの通勤電車に揺られるむっつり顔の裏で、
自宅の窓から毎日見えた向こうの丘の家々や5番街の物乞いや教会の鐘の音や
雨に光る黄色いタクシーの列なんかを時々ものすごい鮮やかさで思い出してハッとすることだろう。

身の置き場所を変えるってことは、自分がいたはずのもうひとつの場所を信じられない思いで反芻し、
そして今の場所に立っている自分をこれもまた半信半疑で眺める、そういうことなんじゃないだろうか。
う~ん、理屈っぽくなってきたのはやっぱり年のせいか。


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Brooklynの空。ニッポンの今日の空はどんなだろうか。






( 2012.01.16 ) ( today ) ( COMMENT:4 ) ( TRACKBACK:0 )
冬の月
ゆうべ、ゴミぶくろ片手にアパートの外に出たら、冬の夜があった。
空気はつんと冷えていて、
遠くで響く救急車のサイレンも鋭く聞こえる。
見上げると、月が明るかった。

月からこっちを眺めたら、
やっぱり暗い空にぽつんと浮かぶ地球が見えるんだろうか。
「今夜もいい地球だねえ」とか言って。
たしか月には、「なんとかの入り江」とかいうロマンチックな地名があったような。


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( 2012.01.14 ) ( on this side ) ( COMMENT:0 ) ( TRACKBACK:0 )
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